「儂らの予定はともあれ、お主の予定はないのかの?」
話題の転換をと、火種殿へそんな話を振った勘兵衛だったのは、
ある意味、久蔵への助け舟のつもりもあって。
読み取ってもらえぬ以上、ややこしくも繊細な機微の錯綜した事情説明を、
こなせる次男坊とも思えなんだ…のなら、
最初からややこしい話を振るなというに。(ねえ?・笑)
そうと訊かれたおっ母様はと言えば、
さして不審にも感じなかったか、それとも、
「あ、ええあの…。////////」
出来れば言いたくはなかった何かしら、支障のようなものでもあったのか。
こういう時勢ですんで、
あまり人の集まるイベントなどなどへは運ばないのが重畳とは思ったのですが。
そんな回りくどい前置きをしておいて、
「えと…。」
テーブルの上、広げてあったカレンダーの一か所を そおと指さす彼であり。
「……?」×2
久蔵、儂には4日という赤い数字しか見えぬのだが。
………。(頷、頷、頷)
勘兵衛様にじりじりと進行中の老眼のせいなんかじゃあなく(笑)、
久蔵殿にも何も見えなんだ“みどりの日”であり。
キョトンとしている男衆二人へ、
「えとあの、実はヘイさんと。
Q街のルミナスでスィーツ博というのがあるのへ出掛けようと…。///////」
おやおや。
人込みの中への外出の際は云々と、家人らへ重々言い置く毎日だってのに、
自分もまた、スィーツ目当てにそんなところへ出掛けるつもりであったらしく。
語尾が怪しくももしょもしょと尻すぼみとなってゆき、
「えとあの…。////////」
しまいには、恥ずかしそうに視線を伏せがちにするおっ母様へ、
「帰りに…。」
その日の早朝練習の後で合流しましょうと、
自分も同行しますとちゃっかり言い出したのが次男坊なら、
「お薦めのものがあったら、見繕っておいてはくれまいか。」
当日もまた、異業種間提携のとあるプロジェクトへ向けてという、
顔合わせを兼ねたレセプションへ出向く重役殿への補佐を務める勘兵衛としては、
「煙草や酒は嗜まぬ、甘党のお人もおいでなのでな。」
舌の確かなお主の推薦なら間違いはなかろうからと。
何ならお土産に手渡す菓子折りをそれで仕立ててもいいぞとまで言い出す始末。
「ありゃりゃ…。///////」
それはまた責任重大なと、白い御手にて胸元押さえたおっ母様から、
皆様お忙しい中、自分は遊びに行くのだという仄かな衒(てら)い、
まんまと塗り替えてしまった手際も見事なことといい。
……七郎次さんを どこまで甘やかす人たちなんだか、ねぇ?(苦笑)
〜どさくさ・どっとはらい〜 09.05.04.
*もうGWも半分を過ぎまして、
気の早い人はUターンして来る頃合いだってのに、
何とも遅すぎる話題ですいません。
ちなみに、本当の高校生剣道のスケジュールは、
当作品内で展開させたのとは ちと違っておりまして。
東京都の場合、
“東京都春季剣道大会”というのが四月末から催され、
団体戦は、男子が26日 女子が29日に、
個人戦の方は、関東大会の東京都予選と兼ねたものが、
五月の9日に催されるそうです。
あと、六月半ばには、
全国高等学校剣道大会の東京都予選もあるそうです。
夏休みに開催される“高校総体”に出る、
東京代表校なりチーム選考なりのための試合もあるのでしょうね。
年度によっては何とか記念杯なんて突発的な大会だってあるかも知れない。
部員数の少ないところでは全部を網羅するのは無理だろけれど、
強豪チームは強豪チームで、結構 忙しいんだろうなぁ。
こういうのを調べるのは、
愛楯の関係で高校や大学のアメフトスケジュールを調べて以来で、
その前はというと、判る人には判る、高校サッカーのを調べて以来です。
めるふぉvv

|